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講師紹介


渋井真帆
(しぶいまほ)

1971年生まれのB型。茨城県出身。現在、金銭教育コーディネーターとして間接・直接両金融分野の実務経験を活かし、講演・セミナーや雑誌等への執筆を中心に消費者へのマネー・リテラシーを啓蒙中。また20代〜40代女性を対象に金銭・投資教育、キャリアアップ支援のためのマネースクール「女のたしなみマネー塾」の主宰も務める。現在夫と2人暮らし。趣味はダイビング、ゴルフ、女性の歴史本購読。





 
■ 第31回
 クル―ジング経済学の投資スタイル  
 


2.株価の形成要因

 投資家は株価に一喜一憂するのに、「そもそも株価とは何か?」という本質な部分には興味を示しません。株式の値段?ごもっともです。ところで、そもそも市場で売買されている株式って何なのでしょうか?これについては以前お話しました。市場で売買されている株式とは、当該企業の配当請求権(利益の分け前をもらう権利)や残余財産分配請求権(会社解散時、残余財産の分配を受ける権利)、議決権(株主総会に出席し、役員の選出、決議案の可否などの審議に参加し、議決する権利)など、株式会社に関わる一連の「権利の束」であると言えます。

 ならば投資家は利するためにどんな株式を買えばいいのでしょうか?それは、よりたくさん利益の分け前をくれそうな企業であり、よりたくさんの残余財産を持っている企業の株式ということになります。こう考えると投資家にとって「企業」とは、キャッシュ(または収益)を生み出すマシーンに違いありません。

 経営者のオペレーションのもとでキャッシュを生み出すマシーン。それが投資家にとっての株式会社だとすれば、あなたは何に注目してマシーンを選びますか?もちろん、「この先よりたくさんのキャッシュ(あるいは収益)を生み出しそうかどうか」ですよね。けれど将来のことなんて誰にも分かりません。けれど人間は他の動物にはない、ある能力を持っています。そうです。「将来を予測して行動する」という能力です。もちろん、他の動物の中にも将来を予測するものが存在するかもしれませんが、どちらかといえば「察知する」能力といった表現のほうがふさわしい気がします。投資家はこの他の動物にはない「将来を予測して行動する」能力をフルに活用して、将来もっともキャッシュ(あるいは収益)を生み出しそうな企業を選別し、投資します。

 では、投資家は何を頼りに“予測”するのでしょうか?財務情報?もちろんYES。新製品の開発や新規事業への進出情報?こちらもYES。もしかしたら、マスコミを通じて提供される社長人事などに絡むスキャンダルや人間ドラマ情報も頼りにするかもしれません。つまり投資家は、それら「企業にまつわる情報」を判断材料として、その企業への投資や投資の引き上げ、目安とすべき株価を決定していくのです。つまり「株式を売買する」ということは、「その企業にまつわる情報にお金を出している」行為だといえます。これは、株価は「企業にまつわる情報」によって形成されていると見ることができます。

 株価を形成する「企業にまつわる情報」はこだわり出したらキリがありませんが、マホは図−1のように分類しています。図の中の「材料」という言葉は「企業にまつわる情報」と置き換えられます。外部・内部材料や企業業績にまつわる情報。これら3つにカテゴライズされた「企業にまつわる情報」が株価を形成する核となる要素です。けれど株価はこれら3つだけでは形成されません。3つだけで形成されるようならば、株価を予測するのに誰しもこんなには苦労しません。ここに各人各様の思惑や環境・社会変化などのマクロな要素が絡んできます。



 

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