1.セクター顧客は誰?
気になる会社がどこのセクター(業界)に属しているかが明らかになったところで、今度はそのセクターについて理解します。
まず最初に明らかにしなければならないのが、セクターの顧客は誰かということ。消費者なのか?企業なのか?それとも政府なのか?顧客が誰なのかが分かれば、そのセクターにある株式がどんな情報に反応するのかが分かります。
顧客といっても、重視するのは最終消費者、すなわちエンドユーザーです。例えば、自動車セクター。トヨタや日産、ホンダはこの自動車セクターに該当しますが、自動車セクターのエンドユーザーは主に個人の消費者です。このことが分かれば、自動車セクターは、個人の所得の伸び率や失業率といった情報に影響を受けることが容易に想像がつくはずです。さらに最近の自動車セクターの顧客は日本の消費者だけにとどまりません。今や米国の消費者もエンドユーザーの大きな割合を占めていることは周知の事実です。このことは、米国の消費者のフトコロ具合や為替動向によって日本の自動車セクターの業績が左右されるということを意味しています。同時にそれは、米国の消費者のフトコロ具合の動向を示す情報や為替情報によって、日本の自動車セクターの株価が動くことも意味します。
消費者のフトコロ具合が分かる情報って何?先ほども少し触れましたが、失業率はその代表的な指標です。例えば、失業率の上昇は消費者のフトコロ具合が厳しくなっていることを意味します。ということは、この先消費者としては、サイフの紐をきつくするのが合理的行動になります。消費者がサイフの紐をきつくすれば、自動車は売れにくくなります。ということは自動車会社の売り上げは落ちる。その結果業績は厳しくなる…….といった連想ができます。株価は将来の期待や予測を織り込むわけですから、このような連想をする(つまりシナリオをつくる)人が多ければ、自動車セクターの株価は当然下がります。自動車セクターの株をこれから購入しようと検討している人や保有している人にとって、米国の失業率の動向に関する情報は非常に重要だといえます。
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