今回でクルージング経済学は最終回を迎えます。これまで“株式”島や“外貨預金”島、“保険”海峡や“貯蓄”海など経済・金融の大洋をクルージングしてきました。約1年間にわたるクルージングを通して、読者の皆さんは恐らくかなりの見聞を広めることができたのではないかと思います。とはいえ、経済・金融の大洋は広い!なかなか全てを見て周ることは難しいし、ましてや、読者の皆さんが今後単独クルージングできるほどのご案内ができたとは到底言えません。
ということで最終回は、今後皆さんが経済・金融の大洋を単独横断するにあたって知っておくと役に立つ3か条プラスおまけをご紹介したいと思います。
その1 金融商品は道具であることを知る
株式や投資信託、外貨預金、または住宅ローンなどの金融商品・サービスはひと言で言えば「道具」です。
老後のための資金を作っていきたいと考える人ならば、株式や投資信託、債券などはふさわしい道具といえます。また、自分の“お城”、つまりマイホームを手に入れたい人にとって住宅ローンは夢を叶える強力な道具です。海外旅行に出かける人にとってトラベラーズチケットや両替サービスは必須の道具だし、光熱費などの支払にいちいち出かけるのが面倒な人にとって、口座振替は便利な道具です。 このように金融商品・サービスは、自分の希望する人生を創る手助けをしてくれる道具だと考えることができます。
こう考えれば、金融商品やサービスについて学ぶ時に何を一番重視すればいいかも見えてくるはず。道具の良し悪しですか?それも大切ですが、名器と呼ばれるバイオリンのストラディヴァリウスをもってしても、バイオリンの弾き方も知らない人が弾いてはあの素晴らしい音色は奏でられないでしょう。大切なのは道具の良し悪しではありません。その道具を“使いこなせるかどうか”なのです。
金融商品やサービスも同じです。
どんなによく設計された金融商品でも、使う目的、タイミング、期間などを間違えれば、満足いく結果なんて手に入れることはできません。もちろん、そのためにも金融商品やサービスの仕組みを知ることは必須。とはいえ、重箱のスミをつつくような細かいところまで知る必要はありません。それでは「スコア120付近なのに練習もせずクラブのカタログばかり詳しくなっていく」ゴルファー状態です。あくまでマホの経験上ですが、クラブのウンチクばかり詳しい人に限って肝心のスコアはトホホ、いい加減フェアウェイの真ん中歩こうよ!と言いたくなる方が多い気がします。「要はどういうものなのか」さえ知っていれば道具として十分使いこなせます。細かいところは金融のプロに教えてもらえばいいのです。金融のプロを使いこなすにはどうしたらいい?それは、日々の生活の中で培っていく分野の話です。人をどうやったら気持ちよく自分のために動いてもらえるようになるか?それについては古代ローマの英雄ユリウス・カエサルが大きなヒントを残してくれています。「敵を倒すには敵になりきる」と。相手の立場に立てば、どういう言葉や行動を発すれば相手を自分の望む方向に動かせることができるか分かります。要はリサーチとイマジネーション力が人を使いこなす鍵なのかも知れません。
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